舞台に

ステージに上がる瞬間、芸術の何たるかを思い知る

聴衆の視線と期待を一身に受けて立つ

存在を確固たるものとして言葉にし、誇らしくも優美で、しなやかで、

雄々しく、その瞬間を芸術として提示しなくてならない

聴衆と演奏者の一体感が生まれた時

空気は張り詰め

曲を波にしてホールの隅々へ広げる

その時、はじめてそれまで気付かなかったことが現れる