Syrenka Warszawska

シレンカ=人魚は歴史地区のシフィエントヤンスカ通りから

入った旧市街広場の中央にある。

その日、広場はそれなりに賑わっていた。

ワルシャワシレンカは矛と盾を持っている、私が子供の頃に絵本で読んだ人魚のイメージ

とは程遠い。

このワルシャワの人魚は勇敢で逞しそうに見える。ワルシャワ市民の魂の象徴のように今日

も街を守ってそこにいるのだ。

その心を観ようとしばし眺めていると、広場の喧騒は遠くに聞こえ、なぜだか静かにさえ感

じた。

この空間の何かが、何なのかいったい何処へ繋がっていくのだろうか、

それは私にしかわからない、そのなにかが私だけに降りてくるとき、そこにはある理由があ

るからなのである。